2015-11-29

滴る満点星つつじ





薄曇りで少し肌寒い昼下がりのドウダンツツジは、
赤ワインが滴るような深い朱でした。


 
 
空気の重さが増してしまうほどの気迫です。
 
 

 


 
 

瞬く間に日は暮れてしまい、
ババンッとやってくる夜にまだまだなじめなくて、
幾度も左腕の時計に目をやってしまうのでした。




 
 

2015-11-21

色づくジューンベリー



 
 
ようやく2mを超えたジューンベリーの、
明るいオレンジ色に染まった葉が、
西からの陽をまとって、まぶしいほどの光の塊になっています。
 
 
 

 
 
今年の花は、はにかんだようにちょっぴりでした。

花が散ったところに実ができるので、
花が少ないということは同じく実も少ない、のでした。

当たり前なのだけど忘れているようなことを、
日々たくさん教えてくれる樹です。



植え付けてから初めての春は、花がたった5個だけでした。

そして同じく5個の実がちゃんとなった時の嬉しさといったら。

赤黒く熟すまでじっくり待って、
大切にそっと指先でつまんだ一粒を口にふくんだ時の、
あたたかく満たされた気持ちを忘れられません。

 
 

2015-11-20

梨汁ブシャーでオッケーなっしー




 
 
ええええっ!!ってことが起こっても、
「梨汁ブシャーっ」とか言って笑ってたら、
まあまあなんとかなってました。
 
・・・・・・ということが何回もあるんです。
 
すごいなあ、ふなっしー。
 
 
 

2015-11-15

虚と実





風もやみ静かな鏡となった水面に映る像の方が、
なぜかひときわくっきりと見えていた。


しみじみと眺めると、大きな違いは、光沢なんだと気づく。


逆光で柔らかい光がまわるホンモノが、写真プリントでいうところのマット仕上げで、
池に映りこむ方が光沢仕上げだった。


両方がタッグを組んだこのできごとは、不思議なことになっている。


並ぶ木々や空は実像で、池に映るそれは虚像だけど、その池は実像で・・・・・・。
なんだか頭がこんがらがってくるけれど、きれいだからいいんだ。


秋の夕暮れに現れた一幅の水墨画は、
遠くで車がアスファルトを擦る音とともに、
体の奥深くへ、ストンと落ちていった。




 

2015-11-14

おみやげがいっぱい





見あげることにも、見おろすことにも、
両方に夢中になると、なかなかいそがしい。

足元まであざやかに染まる頃だけの楽しみ。

 
 
 
 

2015-11-02

小さな緑青の世界





橋の欄干で見つけた。

銅の表面に浮く緑青のような色をして、
びっしりと広がる美しい苔。

カメラを構えていると、背後から声をかけられた。
「何か居るんですか?」

「いえ、あの、えっと、苔が生えてて・・・・・・」

なぜかしどろもどろになってしまった。

「そこに猫が。」みたいな答えじゃなくてごめんなさいっ、なんて思ったからか。