2015-05-29

暮らしを構成するもの






じっくり眺めてみると、
屋根より上には、
実に色んな構造物が、
それもものすごい数で存在していることに、
びっくりする。


そして、ほとんど毎日、
そこの辺りを軽々と無視して、
雲や太陽や木々だけを見ていることにも、
また驚く。




2015-05-28

5月のディスプレイ 






瑞々しい季節です。

どこを通りかかっても、
新しい力がみなぎっていて、
命に水滴がたくさんくっついているかのようです。





2015-05-27

秘密の言葉







数年に一度、
墨文字が現れる。

「わざわざ墨で印を入れるなんてすごい」と、
一瞬思うけれど、
そういう時代だったことに、改めて想いを馳せる。

どんな職人さんが書いたのだろう。

それほどは遠くない未来、
この引き出しに、
小さなデジタル機器が収納されているだなんて、
誰も考えつかなかっただろうな……。



 
 
全開になっているわけは、
開けた引き出しのなかに、
花瓶の水がこぼれたから・・・
じぇじぇじぇっ・・・







2015-05-25

It tastes good !


 
 
 
 
なかなかおいしいみたい。
 
 


 
 
これだけお腹いっぱい食べたら、
そろそろ羽が生えて飛び立つ頃かな。






 
ということは、
私はどうやら、
おびただしい数のちっちゃなウンチの上に立って、
嬉しそうに頭上にレンズを向けているようです。



 
 
 
 
 

2015-05-20

ピエール・ドゥ・ロンサール さん


 
 
 
 

 


今年も数えきれないほどの花をつけた見事な大株から、
ハサミでチョキチョキっと、
溢れる愛情をお裾分けしてもらった。


日々そそがれている気持ちがそのまま、
うちのテーブルの上にやってきてからも、
ムクムクとあふれ出ている。


愛は分ければ分けるほど、量が増えていくらしい。。。
 
 
 
 

 
 「ピエール・ドゥ・ロンサール」という品種名は、
フランスのルネサンス期の詩人の名前だと
教えてもらって以来、
ついつい「ピエールさん」と呼んでしまう。
 
 
 
 
 
 


2015-05-15

終わりと始まりと続き

 
 
 
 
 
一日めいっぱい照らしたあと、
ひととき限りの美しい絵画のように染めあげてから、
お月様と交代。


夕陽を見ると、じんわりとした気持ちになる。
「ああ、ありがとう」と湧いてくる。


朝、歩いて、昇り立ての太陽を見ると、
清らかに石けんで洗ったような心持ちになる。


ちょっと慌ただしくてなんだかパサパサしてきても、
見つめるだけで、なぜかしっとりと落ちついてくる。
計り知れないパワーをもらう。



毎日同じで、ずっと同じ。



 
 
 
際限なく繋がっている時間の軸の中で、
しっかりとリセットされて新しい一日が生まれる。


「今年の夏は、昼が三日間続いたあとに夜が三日間ですよ~」
なんてシステムになっていたら、
あっという間にお手上げだなあ。


2015-05-14

自己主張と静

 

 
 
それぞれが猛烈に自己主張してる。

絶対に抱きしめてもらえないけど
孤独ではなさそう。


 
 

生き物のもつ躍動感よりも、
ひたすら静けさだけが伝わってくる。

自分の中にそっと養分が巡るさまを、
いちずに感じているのかな。






ゆったり成長する個体特有の時間の流れが、
凛とした空気を醸すのかもしれない。


 



腕の中でギュッとするか、
掌でぐりぐりとなでまわしたいくらい、
引き込まれる造形にうっとりする。


(・・・とても大きいのです!)








2015-05-10

美しいからおいしくて、おいしいから美しい?

 
 



美しいパンは
とてもおいしかった。

外から眺める姿と
中の味わいが、
同じようにステキだと
とっても気持ちがいい。

なんだかほっとするし、
うれしくなる。

「パンらしいパン」、
「おにぎりらしいおにぎり」は、いいなあ。







「ただアイロンらしいアイロン」に惹かれる。
宇宙まで飛んで行けそうなおしゃれな姿じゃなくてもだいじょうぶ。

手帳らしい手帳。
時計らしい時計。
ヤカンらしいヤカン。

本質を極めたものに自然に惹きつけられるのには、
理由があるんだなあと思う。







2015-05-07

記憶のかけら

 
 
 
まったりと甘く漂ってきた香りに、
一瞬で幼い頃の情景が浮かぶ。
「遊園地の匂いだ!」って思う。




 
毎日のように遊んでいた小さな公園。
 
なぜか皆が「ゆうえんち」って呼んでいた。
藤棚があって、その下に木のベンチ。
隣はジャングルジムとブランコ。
 
 
 
 
 
 

その藤は、
年季が入って随分とワイルドな面持ちだった。
きれいな花がぶらさがるほんのわずかな時間の他は、
童話に登場して
パックリと人を飲み込んでしまう植物に見えた。



 
 
 

 



ジャングルジムもブランコも、
剥げかかったペンキの色は思い出せないのに、
やっぱり匂いだけは鮮明に浮かびあがってくる。


ちょっと遊んだだけでいつまでも鉄臭い、
自分の手のひらの匂い。
 
 
 



匂いの記憶だけは、
いつもくっきりと鮮やかに瞬間移動する。

 
 

 
 
好きな俳優の名前が口から出てくるまで
3分かかる自分に驚くだけに、
この差には感心してしまう。

 
 
頭の奥深くにしまってある嗅覚の記憶のかけらが、
どこからどうやって出てきて、
そしてまた元に戻るのか、
この目で見てみたい。