紅い根菜3種類にナッツもたくさん、
ゆずを絞って冬のマリネ。
パプリカを、普段は切らない位置で切ったら、
はっとするような造形が現れた。
小さい輪切りを飾りで少しだけ使いたくて、
しかも急いでいたから、ちょいちょいっと切った。
あたり前にありそうで、今までやってないのが不思議。
いつも輪切りが欲しい時は、
先に芯のところを包丁の先でクルッとくりぬいて、
そこから種をぬいてしまって、それから切っている。
種もそのままいきなり切って、あとはラップかけておこうっていうのは、
感覚的には、
手間を後回しにした手抜きだったけれど。
なるほどなあ、いいこともあるもんだと思いながらレンズを向けた。
片側4車線の車道にズラリと並ぶ大きなイチョウの木から、
ハラハラと葉が舞っています。
落ちた葉は吹き寄せられて、
分離帯の周りには幅数十センチの黄色い川ができあがっています。
前をゆく車のタイヤがギリギリを擦るたびに、葉はフワーっと広がり、
黄色の帯は姿を変えていきます。
この時期、毎晩清掃車が出るのでしょうか。
落ちたての葉は汚れていないから、新しい真っ黄色です。
きれいだなあと見惚れながら、頭のなかにうかぶのは、
ギンナンがいっぱい入った湯気のあがる茶碗蒸しのこと。
くいしんぼうでどうしようもないなあって、
まあいつものことだったなって、
思いながらハンドル握って、びゅんびゅん走る、師走の午後でした。
どれだけ見ても見飽きることがない。
狂おしいほどに赤く染まる。
ファインダーをのぞきながら息を呑んだ。