2015-06-29

きらきらひかる








水に届いてはね返った陽がキラキラと光る。
とても浅い川の水面で、形を変えながら輝き続ける。
 
 
ずっと同じ形でいられない訳はふたつあった。
 
水が流れていること。
上を覆うモミジの柔らかな葉が風に揺さぶられて、
すり抜ける光もゆらぐこと。
 
 
木々の影がつくる穏やかな日陰のなか、
動くスクリーンに動く光が映し出されて、
何倍にも、まばゆくなっている。





そんなせせらぎの中に一組の親子がいた。
 
裸足でバシャバシャ遊ぶ小さな男の子を、
優しく見守っている若いお父さん。
 



はしゃぐ楽しそうな声と、サラサラと微かな水の音が一緒に響く
ゆられる葉が擦れる音がサワサワと鳴る。
姿は見えないけれどキューっという鳥の声が届く。
足元の草から濃くしめった匂いが立ちのぼってくる。

 
これ以上は何もいらないと思った。
 
橋の上からずっと見ていたら、
ただただ、うつくしくて、なんだか少しくるしくなった。
胸がいっぱいになったみたい。
 
 



 

2015-06-28

大葉と2種のキノコのニョッキ





夏に食べたいニョッキを試作しています。

じゃがいもで作るシンプルなニョッキに、
ソテーしたマッシュルームとマイタケ、
大葉で作ったジェノベーゼ風のソースをからめて。

さっと蒸し煮にしたスティックセニョールとししとうを添えました。

モチモチ食感にさわやかな香りで、
おなかいっぱい!な一皿です。













2015-06-26

雨上がりのイロハモミジ






ひとつひとつの中に陽射しを閉じ込めた玉を、
びっしりとくっつけている。
 
6月の葉は、すっかり開いて出揃ったあとで、
まだ厳しい太陽に焼かれていない。
とにかく明るくて清々しい。
 
土の香りがうっすらとのぼってくる。
 
たくさんの雨で音まで流れてしまったのかと思うほど、
シーンとした、ひと休みの空気が漂う。
 
 
「さあ次どうしよう?超暑い感じ、いっとく?」
 
「まあ、今日はひんやりのままでよくない?」
 
 
空でそんな相談がされている作戦タイムのような、
どっちつかずの静かなひととき。
 
 
……このままがいいなあ。




 
 
 
 
 

2015-06-20

宇宙から







テクテク歩いてなんとなく立ち寄ると宇宙だった。
 
 
思いがけず極彩色の夕景に出会う。
 
 
宇宙戦艦ヤマトの乗組員になって地球を眺めたら
きっとこんな風だ!って思いながら。
目をそらすこともできない。




地と空がつながるあたりで、
神々しく鮮やかな色がゆっくりと交ざりあう隙に、
街の灯りが少しずつ浮かび上がってくる。


次第に、くっきりしているのは、
地にちりばめた無数の星のような、生活の光の側になる。


あでやかなグラデーションは、
漆黒の中にすべて溶けて無くなってしまった。
黒さは音もなく増えていき、ヌルリと入れ替わったらしい。


「ここからが夜という境目」
なんてものを見るつもりだったのに……。
「……いつの間にやらすっかり夜」、だった。




宇宙旅行から帰ってきた後は、
焼き魚と煮物と味噌汁をペロっとたいらげてケラケラ笑う、
いつもどおりの夜。










2015-06-17

ハイウェイ・イージードライバー








「きょろきょろしない」

書いてダッシュボードに貼っておいたほうがいい・・・





2015-06-16

歳月





そっくりそのまま、うちに連れて帰りたいなあ。
もう、周りの空気や静けさなんかも一緒にまるごと。









2015-06-15

ピクチャーウィンドウ






あちら側とこちら側。

たいして違いがない。

カラダを水平方向へほんの数メートル移動させて、
くるりと180度回しただけの変化にすぎないのに。

胸が高鳴るような光景に、
思わず息をのむことがある。




































2015-06-11

雨音を聞きながら





絡み付く湿り気とともに、
まぶしく焼ける夏へ向かう準備が進んでいる。


潤っている。


紫陽花も、草も、
みんな同じように色濃く勢いを増してきた。


ちょっと目を離した隙に、
なかなか立派に成長している草だけに向かって、
お願い事を呟いてみる。

「君達はおとなしくしててくれませんか」

たいそう身勝手だと思う……。




シトシト、ザァザァ、ポツポツ、パラパラ。


刻々と変化するリズムと、
無数のバリエーションで、
空から水が落ち続ける。


その気配を隣に感じながら動く日中は、
なんだか静かに落ち着ける。


ゆるりと雨の日も、
カラリと晴れた日も、
淡く曇った日も、
それぞれ違う良さがある。


どうか今年は、
皆の暮らしを押し流したりしない、
じわりと沁みる恵みの雨であってください。



2015-06-09

アベリアのダンシングナイト





 
 
びゅんびゅんと飛び出す、
アベリアの徒長枝は、
力が強すぎて、切ってもまた飛び出します。
 
 
そんな理由で、
やっかい者みたいに言われるけれど……。
 
 
細くて強い枝は、
色っぽくしなる曲線に、
小さな葉がバランス良くくっついて、
なまめかしい雰囲気をまとっています。
 
 
夕闇に灯り始めたあかりを背に、
楽しげに踊っているよう。
 
 
 
  
 


アベリアは斑入りの新種が
ぞくぞくと登場しています。


緑葉の「グランディフローラ」は、
「その他大勢」みたいな扱いで、
道路脇や公園で、
ちょっぴり雑に刈り込まれることも多いけど、
健気で元気。

 
灼ける暑さにも凍てつく寒さにも、
虫にもやられない。

小花が何カ月も咲き続ける。

とてもありがたい低木だと感心します。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

2015-06-06

しあわせでうれしい




Congratulations!
 
 
 
すっかり夏の陽気で気持ちよく晴れた日曜の昼下がり。

大切に想っている友人の結婚を
皆でお祝いしました。



 



二人の幸せのお裾分けをたくさんもらいました。

おかげで、
大勢の会いたかった友人達とも会える、
とても温かくて嬉しい一日。




「レッド・チョップリン」のおふたり。
素敵な演奏をありがとうございます!


みんなの嬉しい気持ちも膨らんで、
幸せな力がたくさん宿っている場ができあがるのを
感じました。







Live,Love,Laugh,and be happy!