桜の花が一斉に咲きこぼれる、ほんの一週間。
わーきれい!と思うと同時に、
気持ちがぐわんぐわんと揺れます。
思い切り深呼吸して
胸いっぱいにきれいな空気を吸い込むみたいに、
匂いや輪郭や、風に揺れる音や、光が透けるさまを、
思う存分に感じたいと思うのです。
だから本当は手ぶらで桜のふもとをお散歩したい!
カメラをぶらさげていると、
どうしても他の計算を、頭が勝手にやってしまいます。
写真を撮っていると、半分くらいしか、
感じることができないように思えます。
じゃあカメラを忘れて出かけると、どうなのかというと・・・
それはそれで、きっと「ガビーン」なんて言ってしまって、
ものすごくがっかりする。
桜が一ヶ月位咲いていてくれたら、
「手ぶら散歩」と、「カメラ有り散歩」を交互に繰り返して、
お腹いっぱいになるまで堪能するかもしれません。
または、
カメラを触りつつも、
美しさを最大限に満喫できる脳みそがあればいいんだ。
などと考えてしまいます。
そんな能力は絶対に習得できそうにないから、
この先も懲りずに毎年同じことを考えているのだと思います。
はかなくて華やかで、
誰の胸のなかにもたくさんの思い出を作ってくれる、
そんな時間は、
今年もあっという間に走り去っていきました。