アピール満点
まだまだ、本格的に暑くなる前のほんの入り口にもかかわらず、
はげしくジリジリ焼かれる日。
軒先でひらひら泳ぐ、おなじみの「氷」の旗は、
なかなかの訴求力です。
舌の上で、削り氷がすっと溶けて居なくなり、
しだいに頭がキーンとしてしまう感覚まで、
ありありとうかんできます。
店に吸い込まれてしまいたい……。
だって暑いんだもの。
この鮮やかな赤と青の組み合わせを見ると、
遠い昔、10代後半のできごとを思い出します。
美術系大学受験用の予備校で、
「平面構成」という課題を日々こなしていました。
紙を張ったパネルにアクリル絵の具で、
出されたテーマを表現していきます。
できあがった作品は毎回ずらりと並べて、
講評会が行われます。
"わかりやすい赤と青"の作品がでてくると、
先生が言うのです。
「この、お祭りのはっぴカラーは封印ね!」
今考えると、
「色彩感覚をやしなうために、
安易に流れずに自分なりの組み合わせを探りなさい」
ということだったんだろうなあ……。