テクテク歩いてなんとなく立ち寄ると宇宙だった。
思いがけず極彩色の夕景に出会う。
宇宙戦艦ヤマトの乗組員になって地球を眺めたら
きっとこんな風だ!って思いながら。
目をそらすこともできない。
地と空がつながるあたりで、
神々しく鮮やかな色がゆっくりと交ざりあう隙に、
街の灯りが少しずつ浮かび上がってくる。
次第に、くっきりしているのは、
次第に、くっきりしているのは、
地にちりばめた無数の星のような、生活の光の側になる。
あでやかなグラデーションは、
漆黒の中にすべて溶けて無くなってしまった。
黒さは音もなく増えていき、ヌルリと入れ替わったらしい。
「ここからが夜という境目」
「ここからが夜という境目」
なんてものを見るつもりだったのに……。
「……いつの間にやらすっかり夜」、だった。
宇宙旅行から帰ってきた後は、
焼き魚と煮物と味噌汁をペロっとたいらげてケラケラ笑う、
いつもどおりの夜。