2015-06-26

雨上がりのイロハモミジ






ひとつひとつの中に陽射しを閉じ込めた玉を、
びっしりとくっつけている。
 
6月の葉は、すっかり開いて出揃ったあとで、
まだ厳しい太陽に焼かれていない。
とにかく明るくて清々しい。
 
土の香りがうっすらとのぼってくる。
 
たくさんの雨で音まで流れてしまったのかと思うほど、
シーンとした、ひと休みの空気が漂う。
 
 
「さあ次どうしよう?超暑い感じ、いっとく?」
 
「まあ、今日はひんやりのままでよくない?」
 
 
空でそんな相談がされている作戦タイムのような、
どっちつかずの静かなひととき。
 
 
……このままがいいなあ。