ひとつひとつの中に陽射しを閉じ込めた玉を、
びっしりとくっつけている。
6月の葉は、すっかり開いて出揃ったあとで、
まだ厳しい太陽に焼かれていない。
とにかく明るくて清々しい。
土の香りがうっすらとのぼってくる。
たくさんの雨で音まで流れてしまったのかと思うほど、
シーンとした、ひと休みの空気が漂う。
「さあ次どうしよう?超暑い感じ、いっとく?」
「まあ、今日はひんやりのままでよくない?」
空でそんな相談がされている作戦タイムのような、
どっちつかずの静かなひととき。
……このままがいいなあ。